Question - JPC を設立したとき、どのような思いがあったのでしょうか?

    大学を卒業後、金融サービスの法人営業やコンサルタントを経験しました。数多くの企業のビジネスモデルに触れる過程で、自分自身で事業を興し、力を試したいという思いが生まれてきました。いろいろな事業を検討する中で、やるからにはイノベーションを生み出すような仕事をしたい。すでにできあがっている業界ではなく、自分の挑戦が形になるビジネスをしたいと考えたのです。中古車の販売という事業に関心を持ったのは、業界全体が旧態依然としていて、改革が進んでいないことです。私たちがやれることが多い、挑戦しがいのある業界だと感じました。

    Question - 狙いどおり在庫を持たず海外の顧客向けに中古車を輸出するというビジネスを生み出し、成長されていますが、成功の要因はどこにあるとお考えでしょうか?

    私自身は、当社はまだ発展途上であり、成功か否かを判断するのは早いと考えています。ただ、これまでお客様に支持されている理由を言うとすれば、やはり、お客様の信頼に応えてきたということに尽きると思います。

    たとえば当社は、お客様が世界中どこにいてもインターネットにアクセスすることで、当社のウェブサイトにログインすれば、日本のオークションに出品されている車両を選び、入札に簡単に参加することができます。さらに本社や各海外拠点ではお客様の言語で対応する外国人スタッフが待機しております。また、単にオークションの入札を代行するだけでなく、陸送、通関、輸出手配などまで一貫して行います。さらに、これらの状況は、当社の営業担当者が逐一報告するとともに、お客様自身で、インターネットで確認できるようになっています。このような取り組みが、海外からでも安心して注文できると評判を呼び、オーダーの増加につながっていると自負しています。

    お客様の利便性が高くなり、満足度の向上につながることは、ためらうことなく、積極的に形にしたいと考えてきました。世界のお客様は、メードイン・ジャパンの自動車に対して高い信頼を持っています。「製品はいいのにサービスの品質が悪い」ということは絶対にあってはならないことです。

    私たちの使命は、国内外のネットワークをフルに活用し、お客様に新しい価値を提供し続けることです。それが途絶えれば、単に価格の比較になります。それでは、当社の将来はありません。世界中のお客様とWin-Win の関係を築くことができる。サービスづくりに引き続き挑戦していきます。

    Question - 売上高や従業員数も急速に伸びていますね。海外拠点も増えています。今後の成長の目標は?

    「◯年後に売上高○○億円」といった目標は持っていません。世界情勢が刻々と変化する中で、2年後3 年後のビジネス環境を読むことすら難しくなっています。数値目標を掲げることは簡単ですが、絵に描いたもちになりかねません。

    ビジネスにスピードと変化が求められる時代に、もはや「将来も絶対大丈夫」という事業は存在しない、と言えます。ただ、確かなのは、どのような状況下でもお客様の満足度を得られる企業は生き残ることができます。私は創業当初から「JPCはクルマ屋ではなくサービスカンパニーである」と話しています。中古車だけでなく、当社の独自性を発揮できる付加価値の高いサービスを提供し続けていきたいと考えています。

    そのためには、従業員一人ひとりが熱意を持って お客様視点、マーケティング視点で、自ら考えながら方向性を出し、行動することが大切です。

    Question - JPCは外国人スタッフも多く、非常にインターナショナルな企業ですね。特に語学について学生の皆さんにアドバイスをお願い致します。

    当社に限らず、これからは人種や文化、宗教などのバックグラウンドが異なる人たちと一緒に働くことが当たり前になるでしょう。英語をはじめとする外国語も必須になります 。

    価値観の異なる多様な人たちとのコミュニケーションにおいては、「行間を読む」といった日本的な行動では自分の考えを伝えることはできません。自分の意見をしっかりと主張することが大事です。ただし、語学はあくまでもツールにすぎません。大切なのは「どう語るか」よりも「何を語るか」です。相手のためを思って一生懸命話そうとしているという思いは、必ず伝わります。

    Question - これから JPC に入社する人にどのような期待をしていますか?

    就職したら、とにかく3 年間は無我夢中で仕事に打ち込んでみてください。「これだけは誰にも負けない」というものが自分の中に確立できれば、何でもこなせるはずです。JPC は、国籍、性別、社歴などの違いにかわらず、何でもオープンで、意欲ある人に責任ある仕事を任せる風土があります。

    世界を舞台に、ぜひ一緒に、愚直に、クリエィティブな仕事に挑戦してください。